Posted by on 2020年7月2日

Do you know「コンポストトイレ」?

我が家のがまさにそれなのですが、「排泄物を堆肥化させる」トイレであります。
下水道に流すでもなく、個別浄化槽に溜め込んで定期的に回収してもらうでもなく、はたまた汲み取りトイレでもない…

シンプルに。
ほかの動物がするようなやり方に近く。
大地に還して循環させる。
ランニングコスト=ゼロ。
プライバシーを獲得さえすれば野グソでいいじゃないか。

はい、それがコンポストトイレです。

我が家のトイレの歴史

我が家のトイレライフは野趣であふれています。
http://uchi-mill.naturebounds.com/toilet-noguso

排泄運行システム・簡易トイレ「UN-TiPi」(ウンティッピ)ができるまで
http://uchi-mill.naturebounds.com/untipi-making

我が家のトイレ(冬バージョン)
http://uchi-mill.naturebounds.com/toilet2018winter/

そして現在はこんな感じ↓

入り口。

コンセプトである「大地にも自分にも有用なカタチで還す」を廃材の板に彫刻されています。

内部

扉を開けるとこんな感じ。
なるべく土に還しやすいように、いろんなアイテムが所狭しと置かれてます。

便座/便器/土

ウンチをしたらまずは土をパラパラと軽くかけます。

※画像、意図せずともブレてしまいました。ウンチはおそらく見えておりません_笑

尻拭きペーパー/枯葉/もみがらくん炭

冬場はお尻を拭けるような植物の葉っぱがないので、ティッシュペーパー。
ティッシュは堆肥化するのに恐ろしいくらい時間がかかるので、コンポスト便器には入れないでゴミ箱へ。(あとで焼却します)

土だけでなく、枯葉もパラパラとかけてあげます。
(分解してくれる微生物は枯葉にもいます)
次にトイレを使う人へのちょっとした気遣いでウンチも隠してくれます。

畑に還したときのために、この時点で土壌改良剤であるもみがらくん炭(精米時に出た籾殻を炭にしたもの)も投入しておきます。

米ぬか。

さらに発行促進のために、米ぬかもごく少量ふりかけます。
これでお勤めは終了です。

寒い時にありがたい便座カバー。
フキノトウが出てきたらこの冊子に挟んでストックしておきます。
ウンチで健康チェック!大事ですよ!

さて、こんな感じの我が家のトイレライフではありますが、この度、こちらの建物と同様のものの製作を依頼してくださった稀有な御方がいらっしゃいました〜!(嬉)

我が家の循環型・低負荷なトイレに共感こそすれども、実践&導入するという具体的に動く人ってなかなかいなくて、若干の寂しさを覚えていた矢先の嬉しいオファー。
しかも廃材利用の建築をご希望してくれました。(さらに環境&フトコロに優しい!)

※ オシゴトで請け負う廃材建築についての詳細はコチラをご覧くださいまし。

いよいよ建築!

そんなわけで3月末から、便座の加工作業から始まり、構造体の仕口を作っていきました。
もちろん、2×4建築などではなく、日本伝統工法です。(自宅作業は割愛します☆)

小さい建物(約2.5㎡)とはいえ、手順は当たり前な建築作業と同じです。
縄張り→遣り方→コンクリ沓石の設置。

ここまでは大変地味な作業。
特に穴を掘って、重たいコンクリ石を埋めるのは骨が折れます。
水平が合うまで何度も穴から出し入れします。
穴掘り、施工主さんにもお手伝いいただきましたm(_ _)m

今回の建物構造に使う角材たち。
小さい建物ながらもしっかりと日本建築しちゃうので意外と多いです。
(本柱×6本、束柱×2、土台×5、梁×2、桁×2、棟×1)

土台設置完了。

日本の伝統工法での接合(仕口)です。
これにさらに金物補強をすればバッチリです☆

施工主さん(自然栽培農家さん:「ちへいの畑」)からの有難い差し入れ☆
とても励みになりますm(_ _)m!

さぁグイグイ組み上げます。
柱を立てて〜

桁、梁、束柱、棟〜
と続いて組みます。

廃材建築ってのは、何が厄介かというと、木の経年による「変形」です。
一見すると、真っ直ぐに見える角材も墨を打ってみると、反っていたり、ねじれていたりします。
これを無視しても、ある程度は組むことができますが、構造上の歪みが出てきたり、最悪の場合は仕口(木材同士の接合部)が全く組めなかったりとその後の施工ストレスにつながります。

廃材っていうのは本職の大工さんでも敬遠するものだけに、解体後も安易に捨てられてしまう(しかもコストと環境負荷をかけて…)のが現状です。

墨を打って確認したネジレ。
木材の端から反対側の端にかけてこれだけ捻れることもある。
 目を疑うこともしばしば(笑)

例えば、画像のような棟や桁の変形を無視すると、当然ですが屋根もその通りに変形したものになってしまいます。
なので、面倒でも墨を打って、口脇(垂木をはめ込むミゾ)を彫ってあげます。

そんなこんなで垂木を付けました。

接合部に金物補強も入れ、強度を増します。

垂木にポリカ波板を取り付けて屋根は完成。
壁を無垢材を使った、昔ながらの鎧張りで取り付けていきます。
施工主さんご夫婦も、トンテンカンテンお手伝いしてくれました☆

扉を取り付けて完成!
建物内は施工主さんが自作のコンポストトイレを設置したり、癒しのプランターを置いたりして彩るそうです♪
周りに薪を積む場合もあるということで、軒下は少し広めにしました。

施行中はたくさんの差し入れとお気遣いをいただき、本当にお世話になりましたm(_ _)m!

今回の施工主さん

ちへいの畑@青森県三戸郡五戸町

季節に応じたとても美味しい自然栽培のお野菜を作っています☆
販売などの情報は、

などでどうぞ〜!

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