Posted by on 2018年2月8日

土台・大引の加工終了!

うちみるの家づくり、床下関係の骨組み(土台や大引など)が先日やっと終わりまして、次は梁(はり)や桁(けた)の加工に入ります。

「土台?大引?梁や桁って何?!」って人はこちらのサイトが分かりやすく説明してくれてますのでご参照あれ!
【木造軸組工法の部材名称 構造躯体のご説明】

土台から上に伸びる柱の加工ももちろんやらねばなのですが、なにせ廃材建築…角材の厚みにばらつき(90〜300mm)が結構あります。
そのため、先に梁や桁を決めてからその厚みに合わせて柱の高さを変えていきます。
でないとあとから段差が出てきてしまったり、せっかくの丈夫な厚みを削ったりするはめに…

なるべく木材が持っている強度を活かし、そして何よりも節約です。
(その分、悩みは倍増ですが_笑)

 

最近はPC前で一息つきながら、梁や桁の設計図と睨めっこ。

寒い中じっと立ち止まり、継手や仕口(木材同士を繋ぐ加工技術方法)で悩みたくありません。
今回は予め各部に継手/仕口名称を書き込んだのですが、これまた煩わしい図面に(*^^*)
※恥ずかしいので画像は拡大表示されません。いや、させません。

しかしながら伝統工法もちょっと織り交ぜた、カッコイイ梁・桁組みも一部あり。

通常こうした設計図は北を上にして作りますが、私の場合は逆さまです_笑
(なにせ素人、太陽を上正面にして考えちゃったの…)

番付も一部自己流だったりしてます(英=A、尾=B、志=C)。

 

ちょっと「番付」の話。

番付っていうものは柱に振られ、その位置を住所のように示しています。

普通は、最北&最東の「いの一」から考えます。
(「いの一番」って言葉はここから由来)

私の場合はご覧の通り、まったくの逆なんですがね(*^^*)

その柱に対応する土台や梁にも番付がされ、全て同一方向に書かれます。
これにより部材の向きも自ずと分かり、こうしたルールを知っている者ならその番付を見るだけで部材を組んでいけちゃうんです!

シンプルながらもスゴいぜ、日本建築☆

 

さて、誰もがおそらく見たことがあるであろうシンプルでスゴいもんと言えばコチラ!

差し金(指矩)!

こんな感じのL字型のペラペラした金属です。

目盛りが書かれていて長さを測ることはもちろん、直角を出すことができます。

 

こんな感じで角材の基準面に当てると、それに対して直角な線が引けます。
角が出ていない木材でも、斜めに当てれば大丈夫☆

 

別角度からだとこんな感じです。

 

柔らかいので、丸まった部分にも巻いて線が書けます。

 

その気になれば丸太にだって書けちゃいます。

 

横向きに線を書きたいときは、こうしてグニャッと押し当てればズレません。

この柔らかさで曲線も描けます。(差し金を抑える人か道具が必要ですが)

 

角度だって出せちゃう。
角材に45度の線を書きたいときは〜

 

基準面の端に適当な目盛りを置いて〜
(例えば6寸)

 

差し金のもう反対側も同じ目盛りにすればOK!

そのほか30度や60度も出せます。

 

現在はメートル法が採用されていて、何かとミリやセンチという単位の方が馴染みがありますが、昔の日本は「寸」(すん)や「尺」(しゃく)、「間」(けん)などが長さを表す単位でした。

1寸=3.0303センチメートル。=10分(ぶ)
1尺=30.303センチメートル。=10寸
1間=181.818センチメートル。←通常柱の間隔を示す

画像下はメートル法の差し金、画像上は昔の日本単位のものです。

大工業界では未だ昔の名残がありまして、建築材や大工道具も昔の単位に準じたサイズになっています。

ホームセンターで売られているベニヤ板などの合板は、910mm(3尺)×1820mm(6尺)だったりしますし、角材も尺刻みで売られています。

 

昔ながらの差し金は裏返すとこんな目盛りも。(画像上の差し金にご注目)

裏返すと妙に長い幅の目盛り…

これは角目(かくめ)と言いまして、角材に45度の線を引いた時の長さを求めることができます。

 

直角二等辺三角形の辺比率は、1 : 1 : √2 です。

画像のように、1寸2分の角材に45度の線を引いたときは、1寸2分に√2をかけたものがその長さになりますが、計算で割り出すのは結構面倒です。

なのでこのように差し金の裏面に√2をかけた目盛りが書かれているわけです(便利!)。

この角目で丸太の断面直径を測れば、1辺がどれくらいの角材が切り出せるかが分かります。

 

私の場合は、このように構造体を斜めに突っ張って支える火打(ひうち)を加工するときに使います。

 

コチラが先日加工した火打材。

直交する部材同士に45度の角度で取り付けられ、水平方向の歪みを抑えます。
土台につければ火打土台、梁に付ければ火打梁と呼びます。

 

このように上木側に余分な引っかけを残して加工しておくと…

 

その分を欠きこんでいた下木にうまく乗っかって、ボルトや釘止めをするときに誰かに火打を支えてもらわなくて済みます。

ここを加工するときにどれくらいの長さを欠きこめば良いのかが、角材の辺に対応する角目を読むと計算せずとも分かるんです☆

これは素晴らしい〜! ナイス日本文化!

 

そして次の工程へ…!

んなわけで次は梁になる廃材を相手にしていくのですが、ここで問題が!

部材が重い…

 

伝統工法で使われていたこの梁材。

上に載せている通常の100mm角材と比較しても極厚です。

こりゃ墨付けや加工で裏返したりするだけでも相当な筋トレです。

2メートルくらいの長さなら重さは50キロくらいなので、作業場までなんとか運べたのですが…

 

屋外の単管パイプのテントにある方は4メートルの梁材。(100キロくらいの重さと思われる)

昨年5月の連休で友人らと頑張ってせっせと運んだものです。

これはうちの嫁さんと頑張っても運べません(危ないし)。

 

ん〜…どなたか手伝いに来てくれないかなー!

寒いけどダイナミックな木材加工を見学 or 体験できますよ!

セルフビルド&大工仕事にご興味がある方、お待ちしてます〜m(_ _)m!
(2月24日のみ大工作業お休みです)

 

 

 

 

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